2005年08月11日

あの夏を忘れない

1985年8月12日午後6時56分、あなたは何をしていましたか?

520人の犠牲者を出した日航機墜落事故から、明日で20年が経ちます。

私にとってもこの事故は、20年経った今なお、忘れることのできない出来事です。

実は私は、この事故をオンタイムでは知りませんでした。

当時、学校の夏休みを利用して、私はアメリカにホームステイの旅に出ていました。
事故を知ったのは、発生から約3日後のことでした。

今でもはっきり覚えています。
ある日の午後、ふと新聞をポストに取りに行き、英語がよくわからないながらも、日本にいるときと同じように、畳まれたそれを広げたときに、真っ先に目に飛び込んできた、「JAL」マークの翼の残骸の写真と「CLASH」の文字。その日の「USA TODAY」の一面中央に、大きくその記事はありました。

それを持って慌ててホストの元へ行くと、ホストは深刻そうに眉をひそめて「わかっちゃったのね」とつぶやきました。
事故はアメリカでももちろん報道されていて、直後にホストは日本にいる私の両親と連絡を取り、事故のことは子供には伏せておこうとしていたのです。
その1週間後、同じJALの飛行機で帰国する、私のために。

新聞記事にも目を通し、その夜にCNNで報道されたニュースも見ましたが、詳細はさっぱりわからず、事故の輪郭がようやく掴めたのは、帰国のため西海岸に移動したときでした。3日遅れの日本語ニュースで、羽田発大阪行の便だったこと、520人の犠牲者が出たこと、4人の生存者がいたこと、墜落場所が不明で明け方にようやく発見されたということを知りました。

そしてはっきりと事故を理解したのは、皮肉なことに、帰国便のJAL機内で配られた新聞紙と週刊誌によってでした。インターネットが発達している今と違い、当時は外国にいて日本のニュースを知ることは、とても大変なことだったのです。機内の乗客は誰も彼も、私のような子供からビジネスマンまで、それらを奪い合うようにして読みふけったのでした。そのころには犠牲になられた乗客の方が残された遺品の写真なども公開されていて、遺書を書いたそれと同じ袋が座席のポケットに挟まれているのを見たときには、なんとも言えない気持ちでした。自社の大事故が載せられた新聞や雑誌を配っていた機内乗務員の沈痛な表情は、今でもはっきり覚えています。

帰国したときも、日本国中がまだそのニュースで持ち切りでした。それは夏休みが終わるころまで続いていたのを、記憶しています。

* * *


私の手元に、1本のビデオがあります。
上野の東京文化会館で行われた「第4回世界バレエフェスティバル」が、NHKで放送されたときのものです。
この舞台の収録日が、1985年8月11日でした。
先日知ったのですが、「新撰組!」などでお馴染みの三谷幸喜氏が脚本を書いた「サザエさん」がオンエアされたのが、やはり1985年8月11日でした。

日曜日の夜、とある場所ではバレエが開催されたり、家庭では「サザエさん」がテレビで流されたり。
おそらくは、穏やかで和やかな夏休みの夕べを過ごしていたことでしょう。
その24時間後にこんな大事故が起こるとは、誰もが思いもせずに。

たったこれだけの間接的な体験しかしていない私ですら、20年前のことをくっきりと覚えているのです。
遺族の方々が20年経った今でも、事故を忘れることが出来ないのは、当然のことでしょう。
けれど今日のニュースでは、事故機の処分が決定しているということが流されました。
航空機のトラブルが多々発生している今、本当にそれでいいのでしょうか?
大切なものは何か、ということを、忘れてはいないのでしょうか?


改めて、この事故で犠牲になられた方のご冥福をお祈り致します。



8月12日

今、日航機墜落事故に関するテレビ番組を見終わったところです。
「20年だから節目というわけではない」という言葉が、心を打ちました。
改めてボイスレコーダーの音声を聞くと、呆然とするばかりです。
墜落現場では、今日、遺骨(らしきもの)が発見されたそうですね。
相模湾に沈んでいるという垂直尾翼を引き上げたとしたら、何を語ってくれるのだろうか、とそんなことを考えながら、テレビを見ていました。

そして番組が終わりネットを開いたときにニュースを見たら、日航機の事故のニュースが載っていました。
今日という日の意味は、JALのどこに有るのでしょう?
言葉だけではなく、現実で示して頂きたいものです。
ラベル:航空機事故
posted by Mikkey at 22:30| Comment(0) | TrackBack(0) | ニュース | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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